セイタカアワダチソウ、「花粉症の元凶」とかいろいろ誤解を受けていると思います。
セイタカアワダチソウとは、北米原産であり、キク科の多年草です。

虫によって受粉するタイプ(虫媒花)であり、黄色い花が特徴的です。
花が咲くのは秋ごろ(9月~11月)であり、繁殖力がとても強く日本国内の河原や空き地、休耕地などあらゆるところに咲いています。
この、セイタカアワダチソウ、可哀そうなことに「3つの誤解」を受けているのです。
誤解① 花粉症の元凶?
セイタカアワダチソウは見た目が濃い黄色であり、花がたくさんつくことからいかにも「花粉を大量にまき散らしそう」です。
この見た目からセイタカアワダチソウは、いかにも花粉症を引き起こす原因になりそうなフォルムをしていますが、以外にも花粉症の原因とは殆どなり得ません。
といいますのもセイタカアワダチソウは、
〇花粉が重く風に飛ばされにくい
〇上述のとおりセイタカアワダチソウは「虫」により花粉を運ぶので、風により花粉がまき散らせることはほとんどない
という特徴をもっているからです。
故に
セイタカアワダチソウ=花粉症
という解釈はちょっと短絡的だと思います。
誤解② ハチミツが不味くなる
セイタカアワダチソウは蜜源植物です。
開花時期である秋になると、たくさんのミツバチが花を訪れて蜜を採っていきます。
しかし、人によっては
セイタカアワダチソウのハチミツは不味い
と主張される方もいます。
たしかに、西洋ミツバチのハチミツで、
レンゲ蜜 ミカン蜜 そば蜜
といった、特定の花を表したハチミツはよく見かけますが、
セイタカアワダチソウ蜜
という表記は見かけませんよね。
また、アメリカではセイタカアワダチソウのハチミツは、その強い香りからとても人気があるそうです。
日本ミツバチのハチミツの中にもセイタカアワダチソウの蜜は含まれていると思いますが、全く悪目立ちしなかったと思います。
むしろ、日本ミツバチ特有の様々な蜜が混じりあったハチミツにとって、セイタカアワダチソウの風味はとても良いアクセントになると思います。
誤解③ 人違いならぬ花違い
セイタカアワダチソウに似た植物に
ブタクサ
があります。
ブタクサとは、北米原産の外来種です。
日本には明治時代に渡来し、全国各地のいたるところでで見られます。
高さは50cmから1mほどで、ヨモギの葉に似たギザギザとした葉っぱを持っています。
夏から秋にかけて、黄色い小さな花をたくさん咲かせます。
という説明で、先のセイタカアワダチソウに似ています。
しかし、このブタクサがセイタカアワダチソウに違うのは、
風媒花
であることです。
セイタカアワダチソウと違って、ブタクサの花粉は風で広範囲に拡散されます
花粉症を引き起こす大きな原因になっているのです。
ただ
見た目が似ている
というだけで、セイタカアワダチソウはたまったものではありませんね。
ですがこの二つ、本当によく似ています。
僕もよくわかっていません。
見分けるコツは
葉の形だと思います。
セイタカアワダチソウの葉→流線形

ブタクサの葉→ ギザギザ

です。
参考までに。